メモ6 Mastopexyについて

NACへの血流

・第4肋間穿通枝〜深部より立ち上がるもの(メイン)(下方茎)

・第2、3肋間〜(頭内側から)(上内側茎)

・第5肋間〜(尾側から)(下方茎)

・外側胸動脈由来(外側から)

NACへの神経

・第3〜5肋間神経外側皮枝

・第2〜4肋間神経前皮枝

第4肋間神経外側皮枝が重要 大胸筋上を走行する部分は温存可能

 

分類

Regnault分類

Ⅰ度:NACがIMFよりもわずかに尾側

Ⅱ度:IMFよりも1〜3cm尾側

Ⅲ度:3cm以上尾側

Glandular potsis:NAC位置は正常だが尾側の実質組織の下垂がある

 

皮膚切開の種類

・傍NAC切開 あまり使わない

・逆T字切開(下方茎)

 形態が落ち着くまで3〜6ヶ月

・縦切開(上内側茎)

 形態が落ち着くまで6〜9ヶ月

 

合併症

血腫、皮弁・NAC壊死

瘢痕、NACの境界がやや不自然になる可能性

NACの知覚障害

 

マーキング

NACの大きさは3〜4cmくらいが適当

立位で

鎖骨中点とNACを結ぶ線上に新しい位置を決める

IMFから表面へ指で圧をかけて投射される位置

胸骨切痕から19〜21cm、正中から9〜11cm、IMFと同じ高さもしくは1、2cm高い位置

新しいNACの頂点に当たる位置はBreast footprintから9〜12cmの位置

胸骨切痕、両側の新しいNAC位置が正三角形になる位置が標準的

NAC位置が決まったらLimbを引く 60度くらいの角度(Wise、Strombeckの型紙だと140度5cm Limb末端とIMFの少し頭側を繋ぐように緩いS字を書く)

Limbの長さは術後伸びるので、対側のNAC下縁〜IMFの距離よりも1、2cm短く設定する

5、6cm程度が目安

逆T字の水平部分は術中にドッグイヤーを調整する要領で切除するため術前には必ずしもデザインしなくても良い

デザインする場合:IMFの溝がはっきりわかる位置よりも1cmほど内側に止める

IMFの正中下端に小三角弁を作っても良い 緊張が緩和され綺麗に仕上がる

マーキングの大事なポイントは印をつけておく 糸をかけるなど

 

注意点

・NAC位置を高く設定しすぎると修正が困難 迷ったら低めに

 

術式

全体の皮膚に緊張のあるうちに細かい切開を行う

下方茎の外側縁は幅7〜10cm

皮膚切除部分を脱上皮、浅筋膜でほぼ全体を剥離

下方茎が胸壁に付着する部分はやや広めにする 大胸筋から剥離しないように

剥離の際は第4肋間神経外側皮枝を温存するよう気をつける

剥離終了後はNACに糸をかけて頭側へ牽引 尾側の組織を削っていく

尾側正中で内外側の組織を縫合してNACの深部へ押し込んでいく

ドッグイヤー修正の要領でIMF部分の皮膚を切除

 

Vertical double pedicleだとNACを移動させるのに頭側Pedicleの下の乳腺を切除する必要がある

NAC頭側皮下の剥離を少なくする

 

術後

適当な下着で1ヶ月程度は軽い圧迫と支持

スポーツは1ヶ月禁止