メモ4の補遺
ブジーを細いものから順にいくつか耳下腺管の開口部に挿入して拡張する
細めのサーフロー(24G)などを挿入し、ピオクタニンを注入する 2mLくらい
抵抗なく入る分はふつうに入れるが、残りの0.5mLくらいは少し抵抗があっても圧をかけて注入しないと全体にちゃんと広がらない
耳下腺が大きい人は2mLだと足りないことがある
サーフローを抜く前に、耳下腺管部分に糸をかけて結紮しておく
注入したピオクタニンが口腔内に漏れ出さないように
耳前部から耳垂裏を通って下顎角の裏を通るS字切開
フェイスリフトと同じレイヤーで入りつつ広頚筋を確認
広頚筋は切開する
耳下腺が染色されているので、青色を見ながら展開していく
耳下腺上の筋膜は切開して耳下腺被膜に沿って前方に切開していく
耳下腺の前縁までは何もない
顔面神経の5本の枝の場所はマーキングしておいて、その場所を探りながら剥離していく
神経刺激装置を使ってどのあたりに枝があるか探っていく
それそれの枝にベッセルループをかけて引っ張りながら中枢へ向かって剥離していく
厳密に5本なわけではないので、細いサブ神経がたくさんあったりする
各枝を特定できたら、その間は耳下腺を割っても大丈夫
中枢まで追いかけていくときは、本管に近くなってきたら合流してくる可能性があるので注意する
切開して剥離するときは、剥離子ですくって神経刺激装置で確認しながら切っていく
耳下腺浅葉を切除するなら顔面神経の上を剥離するだけでよい
深葉を切除するなら、顔面神経を持ち上げて下を剥離して耳下腺を抜いてくる必要がある
深葉の裏・耳下腺の下には血管がたくさんあるため出血しやすい 血管の剥離が大変
電気メスで直接切ったり焼いたりしなくても熱で神経は障害されるし展開のために引っ張られても障害される
神経刺激装置は近いだけでも反応してしまう そのものでなくても反応があるためわかりにくい